魔法おじさんは世界で7つの海と戯れブログぴー

ブログタイトルの「ぴー」の部分には下ネタや差別発言を日替わりで表示させていたのですが、各方面から袋叩きにあったため伏せ字にした「ぴー」です。

代名動詞のêtre型複合過去と、間接他動詞問題 フランス語は過去分詞の性数一致篇③

ここのところ意地悪な問題が続いたので、今日はオーソドックスにいきたいと思いますよ。

いらっしゃいこのやろう。

さて以下の文、vuesが性数一致でparléが性数不一致なのはなんでだか知ってますですかねみなさま。

ぼくしらない。

Elles se sont vues et elles se sont parlé sur Skype.
(彼女たちはスカイプで会って、話をしました)

例文は、口が覚えるフランス語 より

 

 

être型の複合過去のおさらい

フランス語の過去時制は、基本的に複合過去を使います。

複合過去は「助動詞+過去分詞」で構成され、動詞が自動詞の場合は「êtreavoir」が用いられます。

NHK出版 これならわかるフランス語文法
複合過去形 より

助動詞は、大多数の動詞ではavoir、主語の移動を表す動詞など一部のものではêtreを使います。

 

 

「何か主語が移動してそうだな」と感じたら、être

それ以外の動作はavoir

まずはそう考えるのがよいでしょう。

複合過去における過去分詞性数一致のおさらい

être型の複合過去の場合、過去分詞は関連付けられている主語と性数一致が起こります。

NHK出版 これならわかるフランス語文法
複合過去形 より
助動詞がêtreの場合、過去分詞は主語と性・数が一致します

Il est venu.(Ilと性数一致)
Elle est venue.(Elleと性数一致)
Ils sont nenues.(Ilsと性数一致)

 

代名動詞のおさらい

代名動詞とは?

再帰代名詞を伴った動詞を代名動詞と言います。

 

再帰代名詞とは?

主語と同一のものを指す代名詞で、とりあえずは「自分を、自分に」という意味だと考えられます

構文的には、「se sont vues」「se sont parlées」のように、動詞の前に再帰代名詞が置かれます。

 

代名動詞の複合過去は、非移動系動詞でもすべてêtre型になります。

そして、一定の条件下で性数一致が起こります。

 

NHK出版 これならわかるフランス語文法
直説法 複合過去 より

代名動詞はすべてêtreが助動詞です。再帰代名詞が直接目的語である場合、過去分詞はそれと性・数一致します

 

代名動詞は、再帰代名詞が直接目的語である場合に、過去分詞は性数一致します。

逆に言うと、直接目的語ではない場合、過去分詞に性数一致は起こりません。

この、「直接目的語かどうか」が今日の味噌のようです。

 

間接他動詞の登場

本日のキーワードは、タイトルにもございますが「間接他動詞」です。

コトバンク
プログレッシブ 仏和辞典 第2版 より
https://kotobank.jp/frjaword/parler

 

parler
[間他動]
➊ 〈parler à qn/qc〉…に話しかける

 

間他動=間接他動詞

間接他動詞とは、間接目的語をとる他動詞です。

前置詞を伴う目的語なので他動詞なのか自動詞なのか?という議論はあるようですが、ここでは他動詞として扱います。

parlerという動詞で、「人に話かける」という使い方をしたい場合は、「parler + à + 人」という構文になります。

 

NHK出版 これならわかるフランス語文法
人称代名詞 より

間接目的語人称代名詞は、<前置詞 à +(人)>の代わりをします。

そしてこの「à + 人」は、代名動詞では「se」という再帰代名詞で表現できます。

間接目的語人称代名詞は、動詞の必須補語<à +(人)>に代わって用いる代名詞です

 

↑つまり、本日の例文「elles se sont parlées」の「se」は、間接目的語だということです。

そろそろピンときた人も出てくる頃でしょうか。

 

ここでもう一度、代名動詞複合過去の性数一致発動条件を確認してみましょう。

 

NHK出版 これならわかるフランス語文法
直説法 複合過去 より

代名動詞はすべてêtreが助動詞です。再帰代名詞が直接目的語である場合、過去分詞はそれと性・数一致します

 

再帰代名詞が、直接目的語である場合のみ、性数一致が起こります。

では、直接目的語以外の場合は?

直接目的語ではない、間接目的語の場合は、性数一致が起こらないのです。

 

動詞voirを確認

念の為、動詞voirも裏とっておきましょう。

Elles se sont vues.
(彼女たちは会った)

voirの過去分詞がvu

vuの複数形がvuesですね。

 

新スタンダード仏和辞典 デスク版 より

voir:他動詞
(を)見る、(が)見える

 

voirは他動詞です。

つまり、目的語は直接目的語です。

直接目的語だから、voirには性数一致が必要ということですね。

 

材料は揃いましたよ!!

 

以上を踏まえまして(再)。

本日の例文を見てみましょう。

 

Elles se sont vues et elles se sont parlé sur Skype.
(彼女たちはスカイプで会って、話をしました)

 

Elles se sont vues」の再帰代名詞「se」は直接目的語なので、性数一致が必要です。

つまりvoirの過去分詞vuを性数一致させたvuesで正解。

 

一方で「elles se sont parlé」の再帰代名詞「se」は間接目的語なので、性数一致は不要です。

つまりparléesと女性複数形にする必要はなく、parléのままでよいということだったのですね。

 

と、いうわけで。

過去分詞の性数一致で「なんだこれ」と思うことがあったら、「これアイツが言ってたあれじゃねえかな」なんてな具合で今日の記事がお役に立てると嬉しかったりしますよ。

そんなわけで以上、代名動詞が再帰代名詞で複合過去の性数一致は間接他動詞が間接目的語で性数不一致!でした。

 

 

本日の参考図書達